2024.10.6メッセージ内容

「遺産を受け継ぐ」 ヨシュア1:1-9

あなたがたが足の裏で踏む場所はことごとく、すでにあなたがたに与えている。(3節)

イスラエルの民は、40年の荒野の旅を終えてやっと約束の地の直前にまで行きつきました。しかし、偉大な預言者モーセは、約束の地に入らずに死にます。彼の後継者になったのがヨシュアです。モーセを失って気落ちしていた民を励まし、彼の遺産を受け継ぐようにと、主はここでヨシュアに直接に語られました。

一、主の約束を受け継ぐ

神は、アブラハムにもモーセにも、「この地を与える」と約束されていました。この約束をヨシュアは受け継いでいるのです。この地を「与えようとしている」主は、「ことごとく、すでにあなたがたに与えている」と仰せられました。これこそ、信仰による獲得の原則です。すでに与えられているからこそ、実際にそこに出て行って、獲得していく努力が必要であると知ってください。

現代においても、「神の国」は主イエスを信頼する者たちに与えられています。だからこそ、現実の生活においてそれを獲得するのです。私たちは、自分の力のなさとか、世の悪の強さとかを心配しがちです。でも、主イエスはすでに十字架の上で犠牲の死を遂げられました。だから、悪の力を恐れる必要はありません。必ず主は、「神の国」に私たちを導き入れてくださいます。

二、主の臨在を受け継ぐ

主はまた、「モーセとともにいたように、あなたとともにいる」と仰せられました。主がモーセとともにおられたことは、ヨシュア自身が経験していたことです。民が反抗したときにもモーセは主の前に出て祈り、主の臨在に接して力を受け、水やマナを主から受け取りました。主がともにおられなければできないことを、ヨシュア自身が経験していたのです。

主の臨在を経験している人は、周囲の人々に影響を与えます。主がともにおられると信じている人は、そのことばと行いに力があるのです。まわりの人々を力づけ、雄々しく歩む勇気を与えることは、私たちも経験しているのではないでしょうか。多くの先達たちによって私たちの教団に受け継がれてきた「臨在信仰」を、次の世代に伝えようではありませんか。

三、主の律法を受け継ぐ

最後に主は、「みおしえの書を…昼も夜もそれを口ずさめ」と命じておられます。「口ずさむ」とは、口に出して何度も言い表すことです。そうするなら、民は繁栄し、栄えると言われています。詩篇1篇にも記されていることです。これは、単に個人だけでなく国家にもあてはまります。「正義は国を高め、罪は国民をはずかしめる」(箴言14:34)と言われている通りです。ヨシュアは、主の律法をモーセから受け継いだのです。

現代の私たちも、聖書のことばをしっかりと受け継がねばなりません。モーセによってまとめられた律法から始まり、黙示録まで続いている聖書は、手で筆記された写本から現代の印刷本まで3500年に渡って受け継がれてきました。他のどの書にもないことです。私たちも聖書のみことばを口ずさみ、実行していきましょう。

ヨシュアは、モーセより学識も才能も少なかったと思われます。しかし主は、彼を後継者として備えておられました。私たちも信仰の先輩の良き後継者となりましょう。そしてまた、良き後継者を育て上げましょう。そのために、主の約束を忘れることなく、主イエスとともに歩み、聖書を毎日読む努力を続けようではありませんか。

目次