2023.09.17メッセージ内容

「感謝の歌声」 詩篇65:1-13

祈りを聞かれる方よ。みもとにすべての肉なる者が参ります。(2節)

詩篇は、神様に対する私たちの魂の叫びです。今日の詩篇も、多くの方々に愛されているもので、王のダビデはこのように主に叫んでいます。「数々のとがが私を圧倒しています。しかし、私たちのそむきを、あなたは赦してくださいます」と。「祈りを聞いてくださる神様、私はあなたの前に行きます。いえ、私だけではありません。全ての者が、あなたの前に集まってきます。」 これが今日の詩篇65篇のテーマです。

一、幕屋での叫び

ダビデ王は、自分の心の内に罪があるということを、明確に認めていました。だからこそ彼は神の前に出て祈り、賛美をささげ、神の前に助けを求めたのです。祈りとは神様の前に静かに出ることです。ダビデは、神様の御声を聞くために、静かな思いで神の前に出ました。 

シオンとは、エルサレムの町を詩的・文学的に表現した名称です。そこには契約の箱が置かれていました。神様の恵みの約束がありました。だからそこには賛美があるというのです。そして、神様の前に誓いを立てました。神様との深いつながりの中で、神様の前に出て、自分が立てた誓いを果たせるように、と祈りました。私たちが第一に祈り求めるべきことは、神様と私たちの健全な繋がりです。

二、海辺での叫び

5節から、作者は海辺に座って歌ったと考えると分かりやすいでしょう。神様は正義をもって私たちの祈りに答えられるのです。たとえば、私たちが、自分の繁栄を求めて祈ったとします。もし、それが悪いことをしての繁栄であるなら、神様は決して答えてくださいません。神様は、神の義をもって、正義をもって答えられるからです。

旧約時代、ユダヤ人は自分たちが神に選ばれた民だと思っていました。しかしここでは、それと共に、神は全世界をも支配されていることを告白しています。現在、世界には様々な問題、困難があります。しかし神様は全世界の人々が、高らかに神を賛美することを願っておられます。自分と神様の関係が健全になることだけでなく、全世界の人々にも神様の支配が及び、地の果てまでも神様を賛美するよう、祈ることが大切です。

三、田畑での叫び

9節以降には、日常生活が守られるようにと祈られています。自然の恵みと言われますが、本当は神様が、地を訪れて、地に水を注ぎ、大いに豊かにされるのです。まず神様の備え、下ごしらえがあって、そのうえで、私たちは穀物を得ているのです。人間がより豊かに、より幸せに生きられるように、お互いが分かちあっていくことのできるように、神様は下ごしらえをしてくださっているのです。

人間の都合でこの自然をダメにしてはなりません。神様がお造りになったすべてのものが、共に栄え、共に生きていくために、私たちは生かされています。互いに神様から造られたものとして、共に生きていくことが大切なのです。

神さまは、私たちみんなに恵みを与えてくださっています。まず一つ目は、神様との繋がり、つまり霊的な恵みです。二つ目は、国が守られる政治的な恵み。そして、三つめは経済的な恵みです。この詩篇は、3000年ほど前に、ダビデが歌ったものですが、現代を知っているかのような内容です。私たちも、同じような思いで神様の前に出て、感謝の歌声を響かせものです。

目次