「神のご計画」 エステル 4:6-16
「あなたがこの王国に来たのは、もしかすると、このような時のためかもしれない。」(エステル4:14)
エステル記の出来事は、バビロン捕囚によるエルサレム陥落(B.C586年)から約百年後のペルシャ帝国で起こったことです。
数多くの伏線があり、最後にそれらが見事に回収されて、ユダヤ人が民族滅亡の危機から救われました。ユダヤではこのことを記念して「プリム祭」を毎年行っています。エステル記には、神という言葉が出てきませんが、偶然と思われる出来事の背後に働かれる神のすばらしいみわざを見ていきましょう。
1、王妃となったエステル(2章)
クセルクセス王(B.C486~465年)は、宴会の席に呼んでも来なかった王妃ワシュティを退け、新しい王妃を選ぶことにしました。そこで選ばれたのが、残留ユダヤ人のエステルでした。これは単なるシンデレラストーリーではなく、神の壮大なご計画のうちにあったことです。さらに、エステルを養育していたモルデカイが、王の暗殺計画を阻止したことが、のちに絶妙なタイミングで王の記憶によみがえることになります。
2、ハマンの悪巧み(3章)
王が高位につけたハマンに皆がひれ伏していましたが、モルデカイだけはひれ伏しませんでした。なぜなら、ひれ伏すお方はまことの神だけだと信じていたからです。ハマンは激しく怒って、彼だけでなく、ユダヤ人を皆殺しにする計画を立てました。ハマンは王に、ユダヤ人たちは法令を守らない民族なので滅ぼすべきだと進言し、ついにユダヤ人を根絶する法令が発布されたのです。
3、立ち上がるエステル(4章)
このことを知ったモルデカイも国中のユダヤ人も、深く嘆き悲しみました。命の危機が迫っているときに、モルデカイはエステルに「王のところに行って自分の民族のために王からのあわれみを求めるように」と命じました。しかし、召されていないのに王のもとへ行くことは命の危険があり、一か月も王に呼ばれていなかったエステルはさぞかし思い悩んだことでしょう。
エステルはモルデカイの言葉(14節)に促され、信仰を持って立ち上がる決心をしました。ユダヤ人の危機の時に王妃であるとは、神の摂理であり、自分の使命であることを自覚したのでしょう。法令に背いて、王のもとへ行く覚悟を決めた言葉「私は、死ななければならないのでしたら死にます。」(16)は、神に委ねきったエステルの信仰告白です。
エステルの願いはかなえられ、ハマンの悪巧みを暴いて、ハマンはモルデカイのために立てた柱に、自分がかかることになったのです。さらに、新しい法令が発布されてユダヤ人の命は守られました。神のご計画によるすばらしいどんでん返しです。
状況がどんなに悪くても、神を信頼し、神からの使命を自覚して立ち上がる時、神の見えざる御手が働いて、神のみ心を成し遂げさせてくださいます。
さて、あなたの使命は何でしょうか?