2025.11.23メッセージ内容

「義人は信仰によって生きる」 ローマ1:16-17

「私は福音を恥としません。福音は、ユダヤ人をはじめギリシア人にも、信じるすべての人に救いをもたらす神の力です。
福音には神の義が啓示されていて、信仰に始まり信仰に進ませるからです。『義人は信仰によって生きる』と書いてあるとおりです」(ローマ1:16~17)。

本日の聖句は「福音」「信仰」「救」「神の力」「神の義」など、重要な言葉が並んでいます。ローマ書の「看板」であり、多くの人々をキリスト教信仰に導いた聖句です。

1、福音を恥じとしません

福音は、十字架につけられたキリストです。そのキリストを大胆に信じ、伝えます。

「ユダヤ人はしるしを要求し、ギリシア人は知恵を追求します」(Iコリント1:22)。ユダヤ人は神の奇跡を見たなら信じよう言い、ギリシャ人は深淵な哲学があれば信じようと言います。「しかし、私たちは十字架につけられたキリストを宣べ伝えます。ユダヤ人にとってはつまずき、異邦人にとっては愚かなことですが、ユダヤ人であってもギリシア人であっても、召された者たちにとっては、神の力、神の知恵であるキリストです」(Iコリント1:22、23)。

「福音は、‥ 信じるすべての人に救いをもたらす神の力です」(16)。福音は、信じる者を永遠の滅びから永遠の御国に引き上げる神の力です。その保証として、神は十字架で贖いの死を遂げたキリストを死人の中からよみがえらせました(1:4)。

2、福音には神の義が啓示されている

キリスト教は「啓示」の宗教です。「啓示」とは、神ご自身の真理を開示です。その啓示された福音を信じることが救いです。人の悟り、善行、功績による救いではありません。人が福音を削ったり、福音につけ加えたり、福音を変えていけません(黙示録22:18、19、ガラテヤ1:7)。

神だけが、完全なる「義」をお持ちです。人間は、「義なる神」と「義なる関係」(正しい関係)を、自ら破ってしまいました。人間は義人ではなく、罪人となってしまいました。

3、義人は信仰によって生きる

「義人は信仰によって生きる」(ハバクク2:4旧P1598)。この聖句の背景は、バビロン帝国がアッシリア陥落させ、ユダ王国をも攻め込もうとしている時代です。ユダ王国は、王も民衆も滅亡の危機に恐れ慄いていました。その時、神は預言者ハバククを通して、幻を啓示されました(ハバクク2:1−4)。

滅亡が迫る時、板に書き記された未来(幻)は何か。神は、走っている者でも明確に見え確認できるように書けと命じています(2:2)。この幻は、神は必ず成就させると約束しています(2:3)。だから、信じて待っているようにと、神は命じます(2:3)。

板に記された言葉は「見よ。彼の心はうぬぼれていて直ぐでない。しかし、正しい人はその信仰によって生きる」(ハバクク2:4)。

ハバクク書の「義人は信仰によって生きる」(ローマ1:17)は、「神の恵みにより、キリスト・イエスによる贖いを通して、価なしに義と認められるからです」(ローマ3:24)で成就しました。私たちは、キリストの贖いによって過去、現在、未来も義とされ、義なる神によって、今この瞬間を生き、永遠の御国に生きる者とされているのです。

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