「求めなさい」 ヨハネの黙示録5:1-14
「すると、長老の一人が私に言った。『泣いてはいけません。ご覧なさい。ユダ族から出た獅子、ダビデの根が勝利したので、彼がその巻物を開き、七つの封印を解くことができます。』」(ヨハネの黙示録5:5)
本日は召天者合同記念礼拝です。
使徒ヨハネは、「開かれた門」(4:1)から、天国に引き上げられました。
4章は父なる神が御座におられ、御使いたち(四つの生き物)、聖徒たち(24人の長老たち)が神を賛美しています。
5章は子羊なる主イエスへの賛美が加わり、天国での大合唱になります。
この時代は、ローマ帝国の激しい迫害が始まり、小さな初代教会は風前の灯火で、使徒ヨハネもパトモス島に流刑になりました(1:9)。ヨハネの生死と初代教会の将来の危機的な時です。
ヨハネは主の日、牢獄で復活され栄光に輝く主イエスの姿を見て、礼拝します。(1:12−17)。主は、「あなたが見たこと、今あること、この後起ころうとしていることを書き記せ」と、ヨハネに命じます(1:19)。ヨハネは、主からの勧告と激励、天国への希望を七つの教会に書き送ります(2−3章)。
1、使徒ヨハネの号泣
ヨハネは、天国での大賛美にどれほど感激したことでしょう(4章)。神の御手には封印された「巻物」がありました(5:1)。しかし、「巻物を開き、封印を解くのにふさわしい者」がいないのです(5:2−3)。「私は激しく泣いた」(4)。ヨハネは、天国で号泣します。「巻物」とは、将来の神の御心と神のご計画です。地上の教会は今後、苦難と迫害、殉教が続きます。しかし、天国でも、将来の神の御心と神のご計画を知ることができないならば、賛美の感激も失せ、先が見えない絶望の中で滅んでしまうしかありません。
2、巻物を受け取る屠られた子羊
その時、長老の一人が「泣いてはいけません」とヨハネに声をかけ、巻物の封印を開き解くに「ふさわしい」お方である主イエス・キリストを指し示しました(5)。「巻物を解くにふさわしいお方」である理由は①「屠られた姿で子羊が立つ」(6)お方で、私たちの罪のために死に、よみがえられ、父なる神の御前でとりなしておられるから。②「七つの角と七つの目を持つ」お方(6):全地を支配する力、全地を見通す目を持っておられるから。③全世界の民を贖ってくださったから(9)、④神のために、神の王国を確立し、救われた者を祭司とし、王としてくださったから(10)。
3、天国の栄光の賛美
主イエスが神から巻物を受け取った時、天国では、御使いたち、聖徒たち、被造物全体から神と子羊なる主イエスへの賛美の大合唱が起こりました。
この後、黙示録6−19章は巻物が開かれ、終末時代が展開されます。地上では、災害、困難、戦争、迫害、悪魔の暗躍が啓示されます。しかし、その中で聖徒たちが最期まで守られ、神の審判が行われ、永遠の御国に導き入れられています。子羊なる主イエスの再臨を持ち望み、神の御心とご計画を確信し、子羊なる主イエスを信頼し、生涯を全うし永遠の御国に凱旋しましょう。