「創造主を伝える」 使徒の働き14:8-28
「天と地と海、またそれらの中のすべてのものを造られた生ける神に立ち返るように、福音を宣べ伝えているのです」(使徒14:15)
リステラでは、神はパウロを通して足の不自由な人を癒やされました。群衆は「神々が人間の姿をとって」(14:11)と、パウロを神格化し供物も持ってきました。そこでパウロは、「皆さん、どうしてこんなことをするのですか。」と自分は神ではないとし、創造主である神を伝えます(15−17)。「八百万の神」を信じている日本では、人や自然や神秘現象を、神として祀っています。日本においても、聖書に啓示されている創造主なる神を何としても伝えていきたいものです。
1、旧約聖書における創造主
新島襄は、旧約聖書の冒頭の「はじめに神が天と地を創造された」(創世記1:1)を読んで、この創造主なる神こそが本当の神だと直感し信じたと言われています。天地万物を創造され、命ある植物、動物、人間を創造された神です。しかし、神に創造された人間は、創造主なる神に罪を犯し、その神から離れ、死ぬ存在となってしまいました。
旧約時代のイスラエルの民は、神の選民であるにもかかわらず、創造主を礼拝せず、偶像礼拝の罪を犯し、神の審判によって、国が滅亡し、捕囚の民となってしまいした。しかし、創造主なる神は何度も何度も、立ち返るようにと呼びかけています。「ヤコブよ、なぜ言うのか。イスラエルよ、なぜ言い張るのか。『私の道は主に隠れ、私の訴えは私の神に見過ごされている』と。あなたは知らないのか。聞いたことがないのか。主は永遠の神、地の果てまで創造した方。疲れることなく、弱ることなく、その英知は測り知れない」(イザヤ40:27~28)。人間的には罪による滅びと自己絶望しかありません。しかし、創造主なる神は、ご自分のもとに立ち返ってくることを待っておられるのです。
2、新約聖書における創造主
ニコデモが主イエスのもとに訪ねてきた時、主は「まことに、まことに、あなたに言います。人は、新しく生まれなければ、神の国を見ることはできません」(ヨハネ3:3)と言われました。 「新しく」とは、「神によって」生まれることです。「人は、水と御霊によって生まれなければ」(ヨハネ3:5)とも言われました。「水」は、悔い改めを意味しています。「御霊」が人に働き、人を新しくするのです。
それでも、主イエスの言われることを理解できないニコデモに、「モーセが荒野で蛇を上げたように、人の子も上げられなければなりません」(ヨハネ3:14)と、旧約聖書を引用して、ご自分がかかる十字架の贖いの救いを示されました。主イエス・キリストによる新創造です(IIコリント5:17)。
3、創造主を伝える
パウロは大胆に、創造主なる神を伝え、その神に立ち返るように人々に勧めました。
その後、パウロは激しい迫害を受けましたが、創造主なる神を伝え続けました(使徒14:19−28、17:22−34)。
日本においても、創造主なる神を、大胆に伝えていきましょう。